マラソン随想

タイトル 「サブ9完走記」                               佐藤 文昭

  06四万十川UMでサブ10を達成して、その年末3年計画でサブ9を(短期)目標に掲げました。11年目で何とかサブ10の私がかなり無謀な計画。1km36秒up。年齢的にも不可能に近い。当時のメモに書いていた言葉。「諦めたら0%、チャレンジすれば1%(以上)。男ならどちらを選ぶ?」

 今回サブ9を達成出来たのは結果を急がず、3年掛けて良い準備が出来たからだと思います。UMで力を付けるには時間が掛かります。体力、技術、知力、経験など。(私はUMには精神力、根性の類は余り必要ないと思っています。個人的にも、その類は大嫌いです。大好きな方には、すいません。)半年や1年では、本当の実力は付きません。じっくりと取り組むことが大切だと思います。

 今回出場した、第16回えびす・だいこく100kmマラソンは初出場。阿蘇の大会運営の不備で出場不能になり、走ることになりました。ですから分からない事だらけ、初コース、情報が少ない中での記録達成は難しい面が多いのが事実です。
@ コースの高低差が発表されていない A 距離表示が5kmごと B 距離表示が正確かどうか分からない C エイドステーションが4〜8kmに1つ(平均5kmに1つ) D ワンウェイコースなので風の対応(多分一日中向かい風) E サポート体制がどうなっているのか等など分からない事だらけなので事前の準備には細心の注意と対策。本当に楽しい準備期間でした。

 スタートラインに立った時には「普通に走れば達成出来る」という気持ちでした。いつものように「家族に感謝、色々な方に感謝、ここに居られることに感謝」「ありがとう」いつもの練習と同じ。いつもの生活と同じ。スタート。しました。

 50kmの通過予定は阿蘇を想定していたので、4:00と思っていましたが、4:06。前半は以外と難コース。体力の消耗も予想よりやや多め。しかし、この時点で90%以上目標達成を確信しました。あとは集中。アクシデント、トラブルがあっても、あって当たり前。ペースを守ってゴールするのみ。

 スタート直後から続いた島根半島日本海側の激しいアップダウンも70km過ぎから宍道湖に抜けてほぼフラットなコース。ペースもつかみ易い。80km、約4分の貯金。想定よりやや遅いが、向かい風の影響も大きいので、ほぼ完璧な展開。
 93km、ブロックに足をぶつけ、転倒。痛いし、痺れているが止まらず走り続ける。当たり前。サブ9が目的なので一番の安全策を考えて、95km地点までペースを落とさず、その後ぶつけた足の様子をみながらゴール。8:58:00。

 100km通して、いつもの練習と同じように冷静で、気持ちの入った、会心のレース運びでした。同じことをもう一度やれと言われたら、やれますよ。練習で何度もやっていますから。

 今、走り終えて感じていることは「達成感」「充実感」「満足感」そして「自信」。サブ9を目指して良かった。
 私自身、いろいろなスポーツ、ドキュメントなど見て感動することが多いのですが、やはり人のやったことに感動するよりも、自らがやったことに感動出来るのは格別の思いです。「感動」とは心で感じて、自ら動くこと。感じたら、自らが何かをやってみること。
 自分のレベルは、まだまだ低いので、まだまだ、上位を目指したいし、私の唯一無二の目標である「生涯UMランナー、サブ10ランナー。」を達成する為に一日一日を大切にしていきたいと思っています。

 最後に、UMを走るにあたり、大分UMCの皆様の存在は私にとって大変大きく、重要な存在のひとつになっています。感謝の気持ちで締めくくります。
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